
1990年4月21日にセガから「時の継承者 ファンタシースター3」がリリースされました。ファンタシースター2から約1年後にリリースということで、かなり急いで作られた作品です。
前作が最高に良い作品だったので期待していましたが、不安に思っていたのも事実です。その理由は、ゲーム雑誌で確認した時のキャラクターデザインに強烈な違和感を感じたからです。
超兄貴のようなマッチョキャラや巨大な生首キャラなど、ファンタシースターの世界観には合わない敵キャラがゲーム雑誌に載っていたんですよね。
期待と不安が入り混じりつつ発売日に購入したのですが、まさか不安が的中してしまうとは思いもしませんでした。悪い予感とは当たってしまうものですね。つらい思いをしたメガドライバーはきっと多いと思います。私だけではないはずです。
目次
ファンタシースター3が黒歴史な理由とは
ファンタシースター3が大きくコケたのは、敵キャラのアニメーションのチープさが一番の理由だと思います。
ファンタシースターシリーズの最大の魅力である敵キャラのアニメーションが、こともあろうか簡素化されているんですよね。敵キャラによっては手首だけしか動かないなど、どうしてこうなってしまったのか理解できません。
カセットの容量が、前作と同じで「6メガロム」を採用してしまったことで、肝心の戦闘シーンを簡素化せざるを得なかったかもしれませんね。
さらにファンタシースターの世界観を完全無視したキャラクターデザインです。妙な敵キャラが次々と現れます。正直耐えられないですね。名作シリーズの世界観をぶち壊しています。ありえない失態です。
ファンタシースターファンを奈落の底へ突き落とす仕様になっています。
もう少し容量を増やして敵キャラのアニメーションを豊かにして、キャラデザインに関しても前作を踏襲すれば、名作になった可能性はかなりあったと思います。タラレバなのがつらいところです(涙)。
この教訓は次作の名作「千年紀の終りに」に生かされます。「24メガロム」を使っていて、戦闘アニメーションもグラフィックもBGMもすべてにおいて素晴らしいデキになっています。
ファンタシースター3の失敗がなければ、名作の「千年紀の終りに」は誕生しなかったかもしれませんね。
すべてが悪いわけではない!ファンタシースター3にも良い部分はあります!
ファンタシースター3はメガドライバーから酷評の嵐だったわけですが、悪い部分だけではありません。良い部分もわずかながらあります。
まずはキャラ以外のグラフィックですね。前作のSFチックな世界観からファンタジー感が強くなっていて淡い色が基調になっています。特に町のデザインが個人的にはお気に入りです。発色数が極端に少ないメガドラでも、こんなに淡い色が使えるんだと感動したものです。
ダンジョンも前作に比べると格段に見やすくなっていてカッコイイですね。前作のダンジョンが見にくいだけだったとも言えますが・・・。
そしてBGMに良曲が多いことにも注目して欲しいです。前作はケツドラムが耳障りだったのですが、本作は優しい曲から荒々しい曲まで、良い曲が揃っています。
シナリオ的には結婚することで分岐するマルチエンディングを採用しています。「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」より2年も前に結婚イベントを実現しているんですよね。
以上のように良い部分も結構あるんです。しかし、悪い部分のイメージが強すぎるので、良い部分が100%消されている点が残念でなりません。
ファンタシースター3 動画紹介
ここではファンタシースター3の動画をご紹介します。敵キャラのデザインと戦闘アニメーションさえなんとかなっていれば、ファンタシースターの続編としてふさわしいものになっていたかもしれませんね。
メガドライブ版 ファンタシースター3
ファンタシースターの外伝というのもあつかましい内容です。最悪な作品となってしまいました。ファンタシースターの続編としてではなく、別物のRPGとしてリリースしていれば、ここまで叩かれることはなかったと思います。
プレイステーション2でリリースされたファンタシースターのリメイクは1と2だけで、3はリリースされていないことから、セガはファンタシースター3のことを無かったことにしたいみたいですね。
ファンタシースター3を無かったことにしたいのは、定価で購入したメガドライバーであることを、セガは理解すべきだと思います(苦笑)。
ファンタシースター3 サウンドトラック
音楽は悪くないと思います。個人的には結構好きでサントラをたまに聞きます。前作で不評だったケツドラムは1曲もありません。でも、個人的には1曲ぐらいケツドラムを残して欲しかったですね(笑)。
しかし、ゲーム自体の評価が低すぎるので、ほとんど注目されません。ゲームサウンドは、当時の思い出がないと、長時間聞くのは苦痛でしかないので、しょうがないといえばしょうがないのですが、残念ですね。